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東京国税局=東京都中央区

 東証プライム上場企業「エンビプロ・ホールディングス」の子会社で、リサイクル資源会社「NEWSCON(ニュースコン)」(東京都中央区)が東京国税局の税務調査を受け、輸出免税取引をめぐる消費税の還付申告に誤りがあったとして、2023年までの3年間で約8億円の追徴課税(更正処分)を受けたことが関係者への取材でわかった。

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 エンビプロ社は「承服できず、国税不服審判所に不服申し立てをした」としている。

 関係者によると、NEWSCONは主な輸出品である製鋼原料などのリサイクル資源に加え、中国で需要が高まった雑貨などを含めて、輸出免税の適用を受けるために申告していた。

 しかし国税局は、雑貨など約70億円分の商品については、実際の輸出元は同社ではなく仕入れ先の業者だったとして輸出免税を認めず、今年7月に追徴課税をしたという。

 事業者は、売上時に受け取った税額から、仕入れ時に支払った消費税額を差し引き、納税する。輸出による売り上げは免税のため、仕入れ時の税額を還付申告できる。(花野雄太)

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